知的生産という行為が日に日に重要になっていく昨今、そのための道具を日常的に利用している人はとても多いと思います。意識的にEvernoteのようなサービスを使わなくても、Gmailを利用すれば日常的に入ってくる情報が勝手にデータベース化されますし、TwitterやFacebook、ブログなどを利用する過程でも、知らず知らずのうちに、情報を摂取し、加工し、発信するというサイクルの中で知的生産の領域に足を踏み入れることになります。
こういったサイクルの中で、多くの人が習熟するのは「道具の使い方」です。アプリケーションやWebサービスのような道具の使い方はもちろんのこと、そこで流通する「言葉」も、ある種の道具です。あるサービスについて詳しかったり、流行の言葉や決まり文句を適切に使いこなすというのは、ある意味、分かりやすい物差しです。その延長には「専門家」と呼ばれる領域もあります。
しかし、これからの世界で重要になっていくのは、道具の使い方に詳しくなることではなく、いかに新しい道具を作るか、ということではないか、そのような考えがPiggydbの背後にはあります。
特に日本においては、与えられた道具をうまく使いこなすこと、道具自体を改良することについては、それなりの実績がありますが、全く新しい道具を生み出すということについては、苦手としているように感じます。
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