#649 整理の過程で発見したコンセプトをデータベースの中心に据えていく   #The Piggydb Way     Input-and-Searchデータベース     みにくいあひるの子定理     ポケット一つ原則     11 years ago (owner) Document
camiさん、素晴らしいコメントありがとうございます。これは参考になります。
なるほど重要なのはアクセシビリティなんですね。これもまた野口悠紀雄氏の発想で言えば「ポケット一つ原則」を実現するものだと言えるのかな。情報を一箇所に集約できて、あとはくまなくキーワード検索できれば、情報管理のニーズは一通り満たせると。
そもそもEvernoteのノート同士がリンクできるようになったのも最近のことです。
なるほど、そうなんですね。探しやすくするためにリンクやタグなんかで整理するのは、ある程度までは便利に使えたとしても、情報量が増えると費用対効果が薄れていく、結局はキーワード検索がきちんと機能していればよい、という状態になっていくと私は考えています。Evernoteの場合は、input-and-searchが基本で、organizeはあくまでオプショナルになる。なのでorganize機能を充実させるのは、いたずらに複雑性を増すだけなのかなあと。
理屈としては検索性のための整理は不毛だと証明されていたとしても、そもそも整理が好きな人がいるんですよね。しかもWebサービスとかオンラインソフトなどを熱心に使う人たちは、比較的そのような傾向があるように思います。Evernoteがフィードバックをさらうとそういった声が目立つというのはあるのかもしれません。
しかし、こういったことを言うと語弊があるかもしれませんが、Piggydbとしても整理好きをターゲットにすることはできないのですよね。それは理屈として生産的な作業ではないと分かっているからなのです(全ての分類に恣意性があることが数学的に証明されている)。
なので、検索のための整理ではなくて、整理の過程で発見したコンセプトをデータベースの中心に据えていくという(タグフラグメントとして)、新しい情報管理のあり方を提案できればと思っています。つまり、分類の「恣意性」を逆手に取るわけです。「分類・整理を奨励」と書きましたけど、今までの整理・分類とは目的が異なるというわけです。分かりやすく言えば、発見したコンセプトを蓄積してマイ辞書を作るということですね。
基本的に、ただ整理・分類機能があるだけだと、大体の場合、ユーザーは集めた情報を自分が知っている既存の知識体系に当てはめていくだけになります。タグなどがいかにもありそうなカテゴリになるわけです。このような分類の一貫性を、データが増え続ける中でも、ずっと維持し続けるのは費用対効果が悪すぎるということで、そのプロセスを逆転させたいというのがPiggydbの狙いです。
そう考えると、まだまだ進化の余地はあるといいますか、まだ未熟すぎるなあというのが正直なところなのです。
 
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