#270 つながりとタグの使い分け例: 「Table Tennis Videos」   #Piggydb Blog     #コラム     8 years ago (owner) Document
Piggydbのデモサイト「Table Tennis Videos」は、つながりとタグの使い分けが比較的うまくいっている例として挙げられるのはないかと思います。
このデモサイトは、卓球のYouTube動画を集めたデータベースとなっていて、一つのフラグメントが一つの試合、あるいは一つの動画に対応しています。
このサイトでつながりをどのように活用しているかと言うと、一つの大会に関係する動画をまとめるのに利用しています。例えば、以下のフラグメントは去年横浜で開催された世界選手権大会に対応するものですが、そこからつながるフラグメントとして、大会全体を総括する動画や、男子シングルス、女子シングルスをまとめるフラグメントがあります。
このようにつながりによって階層化された構造を追っていくと、大会全体の構造を効率良く把握することができて、目的の動画を見つけやすくなります。
それではタグはどのように利用されているか。上のリンクからフラグメントを見れば大体分かりますが、ひとつの試合に貼り付けられているタグとして、開催年、選手名、大会の種類、開催地などがあります。これらはおそらくタグの利用方法としては納得しやすいのではないかと思います。これらのタグはつながりでまとめられた「大会」という単位を越えて適用されるものです。
比較的分かりやすい例なので、このデモサイトにおけるつながりとタグの使い分けについてはなんとなくイメージを掴んで頂けたのではないかと思います。
しかし、Piggydbにおいてさらにハードルが高いのは階層タグの使い方です。デモサイトのタグツリーを見るとどうなっているでしょうか。
ツリーのルートにはいろいろなタグがありますが、主なものとして、「協会(association)」、「国(country)」、「大会(event)」、「場所(place)」、「選手(player)」、「スタイル(style)」、「年(year)」という抽象的な概念を表すタグがあります。これらのタグは直接フラグメントには貼り付けられておらず、他のタグを修飾するのに利用されています。
このサイトで最も重要だと思われるタグは選手の名前を表すタグですが、このタグはツリーのどの部分にあるでしょうか。すぐに分かると思いますが、「選手」タグの下を見てみると、「男子(men)」、「女子(women)」というタグがあり、それぞれの下に男子、女子選手を表すタグを見つけることができます。
しかしこれだけではありません。「協会」タグの下を見てみると、各国の卓球協会を表すタグがずらずらとあり、その下を見ると、それらの協会に所属する選手名の一覧が現れます。これらのタグは先ほど「選手」タグから辿って発見したタグと同じものです。
経路は他にもあります。「スタイル」というタグから辿って、「ラケットのグリップ(grip)」を経由し、「ペンホルダー(penhold)」タグの下を見てみると、また選手の名前があります。
もうお分かりだと思いますが、階層タグでは上のように、一つのタグを複数のタグ(カテゴリー)で分類することができ、より抽象的なカテゴリーからより具体的なカテゴリーまで、いくつもの経路を辿って目的のカテゴリーに辿り着くことができます。さらにこのカテゴリーは推移的(より下のカテゴリーはより上位のカテゴリー全てに所属する)に適用されるので、例えば、「男子」タグをクリックすれば、男子選手の関係する全ての動画をリストアップすることができます。つまり、タグ階層のどの部分からでも自由にカテゴリーの広さを選択して、フラグメントを検索できるということです。
そして重要なのは、フラグメントに適用すべきタグは最も具体的なタグだけでOKだということです。ある選手のタグを試合フラグメントに貼り付ければ、そのフラグメントはその選手の所属国やスタイル、性別によっても同時に分類されることになります。
以上がデモサイトを例にしたつながりとタグの使い分け、階層タグの使い方の例です。この例では、どのようなタグが必要になるか、つながりをどのように利用すればよいか、サイトを構築する前からなんとなくイメージは出来ていました。それは私自身が卓球に詳しいということもありますし、大体誰でもイメージできる常識的な知識の構造だったということもあります。知識の構築プロセスとしては、どちらかと言えば、トップダウンだったわけです。
しかし、トップダウンで作った知識は構造がかっちりとしすぎて、なんとなく面白くありません。卓球動画サイトのように実用向けだとこれでいいとは思うのですが、もっと無秩序から秩序を構成する形に持って行きたいところです。マインドマップについて書いた記事(#261)で、Piggydbは「どちらかと言えば、ボトムアップ式の方法にフォーカスしていきたい」と書きましたが、これもデモで実演できたらいいなと考えています。おそらく近々立ち上げる「Piggydb研究サイト」は、そのような形で構築していくのではないかと思います。