magicianさん、書かれていることの意味が端的に分からないです。
沢山作られているつながりや引用によって示したいこともmagicianさんにとっては自明なのかもしれませんが、ビジターにとってはかなり置いてけぼり感があると思いますよ。ここはPiggydbに慣れていない人も訪れるわけなので、実験的な構造を提示して頂くのは問題ないのですが、そうするのであれば、きちんとビジター向けの言葉で意図を説明しないと意味のない情報になってしまいます。

プレゼンテーションの意識が欠けていたこと、本当に申し訳ありませんでした。

先週は舞い上がって、ビギナーの皆さんへの配慮に欠ける多数の投稿を行ってしまい、申し訳ありませんでした。言い訳をさせて頂けるなら、単にPiggydbを活用した新しい知的生産の手法を閃いただけであれば、あれほどの勢いで投稿は致しませんでした。marubinottoさんがPiggydbで実現したかった知的生産はコレだったんじゃないかと「思い込んで」しまい、その事を一刻も早くmarubinottoさんにお伝えしたいという思いが暴走してしまいました。改めて謝罪させて頂きます。本当に申し訳ありませんでした。
今後は、今ままで以上に自分のPiggydbで実践した考えのみを題材に、プレゼンテーションの意識を持ってフラグメントを投稿していくように気を付けたいと思います。marubinottoさん、Piggydbユーザーの皆さん、ビギナーの皆さん、ご迷惑をおかけしましたが、今後もどうぞよろしく御願い致します。

magicianさん、そんなに力まなくても全然大丈夫です。よく分からなかったところは随時フィードバックしていきますので、その都度ご説明頂ければ。

不安を煽り、探求心を喚起すること

それでは、#801フラグメントに書かれている内容に的を絞って、説明をさせて頂きます。(このフラグメントで伝えたかったイメージを理解頂ければ、残りのイメージも芋づる的に理解して頂けると考えています)
まず、#801フラグメントを1つのコンセプトとし、『ドアコン(仮称)』という項目名で呼ばせて頂きます。
『ドアコン(仮称)』は「私はこのことについて分かりません、でもどこが分からないのかは分かっています」という項目を自分のPiggydb辞書に作るための1つの手法です。辞書は項目名が無いと機能しないので、仮の名前を与えます。仮の名前の付け方は自由ですが、先入観が入り込まないように、私はその項目を入力したフラグメントの番号をそのまま付けて、『ID#XXX』と名付けるようにしています。
そこで何故、分かりやすいように仮の『キーワード』で項目名を付けないのでしょうか? それは『ドアコン(仮称)』が『キーワード』とは似て非なるコンセプトを表すための手法だからです。『ドアコン(仮称)』とは、自分が漠然と抱いているイメージの集合体を、先入観や思い込みで安易に唯一のイメージに固定してしまわないための方法です。言霊という考えがあるとおり、名前には力があります。仮の『キーワード』を項目名として与えてしまうと、そのイメージの集合体全体が、その『キーワード』のイメージに引っ張られてしまう可能性があります。
別の角度から説明してみます。私は『#随想のかけら』を描写する前に、あえてメモを取らないことがあります。メモを用意すると、メモした内容以外のイメージを『#随想の欠片』で描写し損ねてしまうことがあるからです。そして、メモを取らないと不安な気持ちになるからです。その不安、「思い描いていたイメージが『#随想の欠片』で描写している最中に消えてしまったらどうしよう」という不安が、私の指を情熱的にキーボードに叩き続ける原動力となります。
更に別の角度から説明してみます。目の前にカラッポの本棚が有り、机の上にたくさんの本が散らばっていたら、本棚に整理したくなりませんか? (そういった、足りないものを埋めたくなる心理を利用したマンダラートという知的生産の手法も存在しています)でも、逆に本棚にキレイに整理されている本をもう一度、一から別の分類に整理し直すことには勇気が要ると思いませんか? 分類に限らず、人の手で作られた作品全般において、完成度の高いものになればなるほど、それを一から作り直したい、という欲求から離れていくようになると、私は感じています。
つまり、あえて仮の『キーワード』を項目名として与えないことで、不安を煽り、この項目名の本当の『キーワード』はなんだのだろうと常に模索し続けようとする心理的欲求を与えることが、『ドアコン(仮称)』の目的の1つです。

Piggydb.jpの#845で提案して頂いた「#知的生産物語」を「#随想のかけら」として今後タギングさせて頂きますので、どうぞよろしく御願い致します。

この説明についてはよく分かりました。どうも有り難うございます。ただ、元の質問にもあるように、私がよく分からなかったのは #816 の方なのです。「象徴フラグメント」とか「エッセンス」とか、そこにぶら下がっているフラグメントが一体どこから来たものなのか?

「名が体を表す」ようなタイトルを付ける

一つ、以前から感じていたこととして、magicianさんの作るフラグメントのタイトルがうまく「名が体を表す」形になっていないのかなというのがあります。magicianさんが個人的に了解している結論のようなタイトルになっていますが、内容や文脈をうまく圧縮したものになっていないことがあるので、つながりとタイトルだけを追いかけたときに意味不明な感じになっていることが多いです。
タイトルをつけるのであれば、タイトルだけのつながりでそのつながりの意味が自然に想像できるようになるのがベストです。もちろん、個人的な情報管理をしている場合に、これを常に実現するのは簡単ではないですが、、、他人が読むことを想定しているのであれば、その辺に留意すると良いのではないかと思います。

『ドアコン(仮称)』とは

自分が漠然と抱いているイメージの集合体をPiggydbの素晴らしい知的生産機能を使って育てていく、それが『ドアコン(仮称)』の目的です。
例えば、「私は富士山を見て◯◯◯◯と感じました」という文を書きたいと思ったとします。しかし、その◯◯◯◯に対する適切な言葉が浮かびません。美しい、雄大、感動的、日本の象徴、偉大、巨大、日本一、等々たくさんの言葉が浮かんで迷ってしまいます。その時、Piggydbならば◯◯◯◯という名前のフラグメントを作り、その下にそれらの言葉をぶら下げておいて、結論を保留することが出来ます。
やり方は簡単です。
  1. ◯◯◯◯という名前でフラグメントを作ります。
  2. 「◯◯◯◯」フラグメントの下に、「美しい」、「雄大」、「日本の象徴」、「偉大」、「巨大」、「日本一」、といった名前で作ったフラグメントをつながり機能でぶら下げていきます。
  3. 本文の◯◯◯◯部分に「◯◯◯◯」フラグメントへのリンクを張ります。
これで、「私は富士山を見て◯◯◯◯と感じました」という文を読み返したときに、◯◯◯◯ってどんなイメージの集合体だったかな? と思ったら、リンクをクリックすれば、直ぐに「美しい」、「雄大」、「日本の象徴」、「偉大」、「巨大」、「日本一」、といったイメージを確認することが出来ます。そして、新しいイメージを追加することも簡単です。
それらのイメージは単語だけでなく、タイトルのない文章や、写真、イラスト、Youtubeへの埋め込みリンク等でも表現することが出来ます。
最終的にこれが適切だ、という言葉を見つけたら、文章内の◯◯◯◯をその言葉と置き換えます。これで1つの『ドアコン(仮称)』の目的は果たされたことになります。

そして、『ドアコン(仮称)』をたくさん作っていく場合には、◯◯◯◯という名前よりも、フラグメント番号を利用して『ID#XXX』等いう名前にすると文章内のリンクが自動的に張られるようになるので、より効率的に知的生産を行うことが出来るようになります。

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う〜ん、なかなか面白い案だと思うのですが、私が想定している「ボトムアップに立ち上がってくるコンセプト」とは微妙に違いますね。
始めから「◯◯◯◯」というコンセプトがある、と想定してしまうと、既にあるコンセプトについて単に言葉探しをしているだけになる恐れがあるんじゃないでしょうか。最初の段階で目的が設定されてしまう可能性が高いですから。そうではなくて、KJ法的に言えば、集めた情報自身に語らせないと、発想ということにはなりづらいんじゃないかと思います。
なので「コンセプト指向発想法」では、『ID#XXX』とせざるを得ない、名前を全く決められないようなフラグメントは、そもそも共通性を束ねる力も弱いので、独立したフラグメントにする基準を満たしていないと考えます。
コンセプトの候補となるフラグメントの名前は、名詞や一つのワードである必要は無く、短い文章でもいいので何らかの共通性を表現するタイトルを付けておいて、他から参照する場合は「fragment:1:title」のようにしておけば、タイトルの変更にも追随できるようになります。

「ドアコン」という名前について

「ドアコン」の意味するところについては #874 で書いたように腑に落ちた部分もあるのですが、このネーミングは換喩にしてもちょっと分かりづらいかなと思います。文学表現としてのメタファーであれば、より想像力を掻き立てる方向性もありかと思うんですが(「紅茶の味」の例など)、単にロジカルなコンセプトを表すのであれば、もっと直接的な表現を選択した方が良いかもしれません。その二種類の命名法を使い分けることは結構重要だと思います。