図解的思考による"よりよい分類方法を発見"問題への対応

こんにちは、magicianです。GWを迎えるに当たってぜひPiggydbユーザーのみなさんに試して欲しい、知的生産技術を紹介させて頂きます。(実験中の知的生産技術なので、継続的な実績はありません。あしからず)
図解と組み合わせてPiggydbをより使いこなす手法です。
まず、Piggydbはマルと矢印で作られた図解を、意味的な構造を維持したまま、個々のフラグメントを独立させた状態で、データベースに入力することが可能です。("接続詞フラグメント"を挟んで間接的に"つながり"を作ることを組み合わせる必要があります)図解によってビジュアルで示された、関係や位置、構造などをきちんとPiggydbで再現出来ます。
また、Piggydbで知的生産を行うときのキーワード、"ボトムアップ"による"タグ"や"つながり"の発見、という考え方は、手書きによる図解を行うことで、とてもよく理解できるようになると思います。私は、日頃のメモを"100円ノート超メモ術"で取り、アイデアの創造や学習の理解をiPadの手書きノートアプリ"Note Anytime"で図解して行っています。こういう風に、日頃からインデックスや図解による思考に慣れてくると、よりスムーズにPiggydbでボトムアップ的な知的生産を行えるようになると思います。
例えば、私は大体一週間に1冊のペースで100円ノートを使い切るので、毎週、インデックス(="タグ")を考え直す事になるのですが、やはり段々と使いやすいインデックス(="タグ")を思いつくようになってきます。手書きの図解も、理解できるようになるまで、何度も図解を書き直しますが、2回目、3回目と作り直すたびにやはり頭の中がどんどんクリアになっていきます。
これが重要で図解には"同じテーマのものを何度も作り直すことでよりよい図解が生まれる"という本質があります。この考え方に慣れてくると、分類におけるジレンマ"ユーザーの成長による分類の老朽化、新たな分類による更新欲求"と上手く付き合えるようになってきます。つまり、Piggydbの"タグ"や"つながり"を図解と考えれば、それらが何度も作り直されることは当たり前だと考える事が出来るようになります。
また、私はPiggydbと手書きの図解を相互に繰り返して描くことがあります。まずは、手書き図解を見ながら、Piggydbに入力しデータベースとして機能させる。逆に今度は、Piggydbの情報を手書きで図解し直し、ビジュアルによる一覧性・俯瞰の視野を手に入れる。そして、又図解し直して、と相互に繰り返すことで、新たな視野で知的創造を行うことが出来ます。このとき、Piggydbでは過去の図解を再利用、再構築する事が容易であるということが、大きなメリットであり特徴だと感じています。
そして、Piggydbは他者にその本質的な使い方を紹介するのが難しいツールでしたが、図解を絡めることで、幾分か分かりやすく伝えることが可能になるのではないか、私はそう考えています。
以下は、参照した本やアプリ、記事の一覧です。

"図解性">”検索性”によるタグの分解の一例

少し視点を変えて、"図解性">”検索性”という優先順位で"タグ"による分類を行った場合におきる現象をサッカーの1試合ごとのプレイを分析する場合を例にして説明します。
という風に、各プレイを個々のフラグメントに入力していきます。これが仕事ならば、毎試合同じ基準でフラグメントを作成する必要がありますが、趣味の場合はバラつきがありますよね。大勝した試合や悔しい負け方をした試合は、ゴールにつながらなかった細かいプレイまで図解を作って詳しく分析しますし、なんだかつまらない普通の試合はゴールシーンだけ記入して終わり。上の例でも"vs川崎"戦は詳しく分析して、プレイの感想まであり、"甲府"戦はさっと記入して終わりです。
ここで、例えば後で"ナイスプレイ"というタグから該当するフラグメントを探したいと思ったとします。そうなると当然プロの試合ですから、つまらなかった"VS甲府"戦にも"ナイスプレイ"はあったはずなのですが、詳しく入力していないので、フラグメントは見つかりません。
しかし、"vsFC川崎"戦は詳しく分析したので、きっと"ナイスプレー"が記入されたフラグメントが見つかるはずです。しかし、何故か見つかりません。それはあまりに興奮していたので、仁クンのラストプレイは"ファンタスティック"や"意地のゴール"、"覚醒のきっかけ"などというタグで分類されていたからです。もちろん、"ナイスプレイ"でもあったのですが、そのタグは付けるのを忘れていました。しかし、それで良いのです。
”検索性”を優先したタグ付けであれば、上記の例は受け入れにくいモノでしょう。しかし、"図解性"を優先したタグ付けでは、タグの表現が揺れるのは当たり前なので、コレで良いのです。検索は"全文検索"で充分です。
ここで、何度も図解を作り直すという視点を思い出してみましょう。仮に、今シーズン横浜FマリノスがJリーグで優勝したとして、"優勝のための勝ち点獲得"という視点で図解し直すことを想像してみます。そこでは、先ほどの"vs川崎"戦の仁クンのゴールにはきっと"終了間際の逆転弾"というタグが新たに付けられることでしょう。勝ち点3の獲得に直接貢献し、シーズン全体で見ても重要なゴールだったと図解されるだろうからです。
以下は、参照したページの一覧です。

図解を分解して蓄積し、関係や構造を再構成できるツール"Piggydb"

#717,#718,#719の簡単なまとめです。
まだ、実験中の知的生産技術ではありますが、とても良い感触を得られている手法なので、皆さんもぜひGWに自分のPiggydbで試して頂ければなと思います。
P.S.
 作者様へ。今回、図解という視点を手に入れて、改めてPiggydbのポテンシャルの高さに驚く毎日です。このような素晴らしい完全オフライン知的生産ツールを開発して頂きまして、本当にどうもありがとうございます。
 また、"つながり"をつけた両側のフラグメントのタイムスタンプが更新されるバージョンアップをとても楽しみにしています。開発頑張って下さい。

「同じテーマのものを何度も作り直す」

magicianさん、こんにちは。
GWは、山陰の方を放浪しておりました。
「同じテーマのものを何度も作り直す」というのは重要ですよね。そして、Piggydbではまだサポートできてないプロセスです。既にある構造をそのまま進化させようとしても、局所的なメンテナンスに終始することになって、どうしても限界が出てくる場合があります。そのような場合は、また一から構造を組み立てなおすことによって、全体構造を洗練させていくことができる。こういったプロセスをサポートするためにはどうすれば良いのか、今後検討してみたいテーマです。

「図解」について

この文章についてですが、magicianさんが言うところの「図解」というのは具体的に何なのか、という部分を補足して頂くと大分分かりやすくなるんじゃないかと思います。

「図解」という発想そのものが私にとってEurekaだった

私の伝えたいことの要点をズバッと掴んでの返信、どうもありがとうございます。山陰の旅行は楽しかったですか。
「同じテーマのものを何度も作り直す」事は知的生産においてとても重要なことだと思うので、それがメンテナンスしやすくなる改良があれば、大歓迎です。私もそれについてのアイデアが浮かんだらお知らせしたいと思います。
「図解」については、文章ばかりを重ねても説明が難しいかなと思い、必要最低限を述べるに止めて、その代わり、参考書籍を紹介させて頂きました。iTunes - ブック - 久恒啓一「仕事力を高める方法は 「図」がすべて教えてくれる!」この本に限らず、この作者の本を一度軽く目を通してもらえれば、少し私の意図が伝わりやすくなると思います。http://www.hisatune.net/
後は、読んだ人のイマジネーション、想像力に任せてその人なりの「図解」に挑戦して頂ければなと思いまして。(一応#718に簡単な例を挙げてはありますが、あえて抽象的にしています)
私の場合、Piggydbを「図解」するという切り口、新たな視点・発想に気付いた事、そのものが大きな"Eureka"(アハ体験)だったので、まずはそれを出来る限りシンプルに紹介しようかなと。
何枚かの画像をアップロードする手段があれば、別の伝え方も出来ますので、少し検討してみます。