eurekaからintelligenceへ

 我流のノウハウですが、参考になったようで嬉しいです。又、短く要点を掴んで頂いたまとめを読んで、更に私自身も理解が深まりました。どうもありがとうございます。
 eurekaタグは私もお気に入りです。アルキメデスがお風呂場でアルキメデスの原理を発見したときの叫び声が語源のeureka。この話を友人にしたところ、アハ体験という言葉を教えてもらいました。どうやら似た感じの語らしいですが、私はeurekaの方が語感が好きで気に入っています。
 4種類のタグですが、主にquesion→information→eureka→intelligenceの順番で知識を育てていくイメージです。もちろん、ボトムアップのPiggydbなので、順番に拘る必要はなく、参考程度の話ですが。
 ここでポイントになるのが、eurekaからintelligenceへの知識の育て方です。
  1. 会心の閃きが記されたフラグメントに"eureka"という固有タグを付ける。この段階では、閃いたことの具体的な内容ではなく、単純な日記のように閃きが起きた出来事そのものをささっとメモしていくケースも多い。このフラグメントのタイトルは空欄、もしくは仮題にしておく。
  2. そのフラグメントに"つながる"形でそのひらめきを他者に伝えられるまで思考を整理し、具現化していく。(その際、"eureka"タグは継承しない)
  3. その閃きがキーワードに象徴できるぐらいまとまったり、他者に説明できるように文章化、図解化できたら、"eureka"タグを付けた元のフラグメントのタイトルをそのキーワードで名付け、本文に解説を追記する。最後にいよいよフラグメントを"タグフラグメント化"して完了。
 まず、この説明を補足しますと、実際に固有のタグとして使用しているのは、"quesiton","eureka"タグのみで"information","intelligence"という名前の固有タグは使っていません。(親子タグの最上位タグとして使っても良いのですが、とりあえず現状では省いています)実際には利便性の面からinfomationに属するタグも使用していますが、"question","eureka",そして残りのタグは全てintelligenceに属するタグ、という状況が私の理想のpiggydbです。
 また、最初に"eureka"タグをつけた時点でそのフラグメントを仮キーワードで"タグフラグメント化"し、そのタグを継承していって、最後にキーワードを改名するやり方も有りだとは思います。ただ、私の場合、キーワードにまとめ、intelligenceタグを生み出したという達成感に知的喜びを感じているので、この手法を取っています。
 それに、そうしてボトムアップで生まれたintelligenceタグを、今後普通のタグとして運用していく際に、出来るだけタグはスリム化されていることが望ましいと思うので、こういった手法を取っています。もしその過程のフラグメントが参照したければ、"タグフラグメント"から"つながり"をたどっていけば済むわけですから。
 そして、このやり方だと、intelligenceタグは全て"eureka"タグの子タグとなりますが、それは思想的に自然なことだと思います。もちろん、そういえるのは、タグパレットに、ツリー以外のクラウドやフラットといった表示形式があってこそ何ですけれどもね。(タグフラグメントに、親子タグ、タグパレットのクラウドやフラット、素晴らしい機能の相互補完、ツールとして美しいですね)
 そうして生まれたintelligenceタグを複数選択して、新たな親タグを作成していく。これぞまさにボトムアップで育てる自分独自の知識の花。

タグフラグメントはボトムアップの意識と共に

 補足です。
 上記のやり方だと、"eureka"タグを見て、純粋に過去の閃きの瞬間を振り返りたいときに、フィルター機能を駆使する必要があり不便です。ですので、私は実際には、"eureka"タグを付けたフラグメントに直に”つなげる”形で新規"タグフラグメント"を作成しています。
 あえて、上記のやり方を説明したのは、新たにpiggydbに触れる方に、"タグフラグメント"は単に説明が記載できるタグでは無いと言うことを紹介したかったからです。タグ名→フラグメント本文に説明というトップダウンではない。まずはフラグメント本文の内容ありき。そしてそれがタグに昇華するボトムアップ。それがタグフラグメントの本質だと感じているからです。
 例えば、ある日の日記を書いたフラグメント。そのフラグメントに書かれた出来事は、私にとって大事な教訓となったので、その教訓名をタイトルにして、"タグフラグメント"化しよう。そして、スケジュール帳としてても使われているpiggydb。あの日は大事な面接だから、この教訓を忘れないようにしようと言うときに、その面接予定日のフラグメントにその教訓タグを張り付ける。とかね。
 まあ、それは原則論で、私だって実際には利便性との兼ね合いでいろいろと邪道な使い方もしているのですが、そういうボトムアップの意識を常にもって使うのがpiggydbと上手に付き合っていくコツの1つだと思います。

このような話をいろいろと聞いてみたいなあと常々思っておりまして、作者冥利に尽きますね。どうもありがとうございます。
eurekaタグのようなメタな役割を持ったタグには、先頭に'#'を付けると便利かもしれません。これはPiggydbの慣例で、他の知識の内容を表すタグと区別できますし、'#'から始まるタグは、サブ(子)フラグメントを作るときに継承されません(通常、サブフラグメントを作るときには、デフォルトでエディタのタグ欄に親フラグメントタグが補完されます)。
「アハ体験」を僕なりの言葉で言うと、「既存のカテゴリを横断するような共通性の発見」という感じになるでしょうか。
この場合の「既存のカテゴリ」は、社会で共有されているものというより、個人個人の頭の中にあるものを指します。ですので、社会的には取るに足らない発見でも、その人の既存のカテゴリを横断しているのであれば、その人にとっては重要な発見となりえます。これが人間の学習プロセスの基本ではないかと僕は考えています。
ということは、個人のカテゴリが社会一般のカテゴリと近いときに、何らかの発見をすれば、それは社会的にも画期的な発見なるわけです。

アハ体験 → ...

 素晴らしいツールを作って頂けた感謝を少しでもフィードバックでお返しできたようで嬉しいです。
 "#eureka"、ですか! なるほど、ピッタリの使い方ですね! ちゃんとこうした機能が用意されているのは流石ですね。"#question"も良さそうですね。
 Piggydbは見落としがちな便利機能が多いので、もう一度使い方を見直してみたいと思います。フィルタ機能や複数フラグメント選択後の親フラグメント、(親)タグ作成、並列な子フラグメントの順番並び替え、テキスト整形(表組みも可)、パッと思い出すのはこんなでしょうか。
 後、piggydbの機能ではないですが、firefoxアドオンの「Textarea Cache」なども忘れずに使いたい機能ですよね。ブラウザはふとした操作ミスで、せっかく記入していたテキストデータが簡単に消し飛んだりしますので、よい保険になります。
 さて、本題の「アハ体験」ですが、作者様の仰る、「既存のカテゴリを横断するような共通性の発見」は私の中での"#eureka"とintelligenceタグを合わせたイメージになりますね。とても納得がいく説明です。
 特に以下の段落
この場合の「既存のカテゴリ」は、社会で共有されているものというより、個人個人の頭の中にあるものを指します。ですので、社会的には取るに足らない発見でも、その人の既存のカテゴリを横断しているのであれば、その人にとっては重要な発見となりえます。これが人間の学習プロセスの基本ではないかと僕は考えています。
  の"個人個人の頭の中にある"「既存のカテゴリ」という捉え方が、"#eureka"やアハ体験のツボをよく捉えているなと感じました。とても分かりやすい説明で、私も頭がスッキリしました。
 最後の段落の内容も納得です。いつかpiggydbの愛用者から、社会に貢献できるような素晴らしい発見がなされる日が来るかもしれませんね。その日がとても楽しみです。