タグ付けのポリシーは用途(個人向け、マルチユーザー、公開情報など)によって変わるべき、というのはご指摘の通りだと思います。
つながりとタグの 2つの機能が別々に与えられていることについて
厳密に言うと、この2つの機能は異なっているので分かれているのですが、これをどうやって分かりやすくプレゼンするかが重要な課題の一つですね。is-a, has-aなどと区別されたりします。
検索しなくともそこにキーワードとしてタグが見えているというのは個人的にはとても安心できる材料となっています。
なるほど。ということは、単なるキーワードではなくて、minakajiさん的には重要な分類になっている、ということなのではないでしょうか。
基本的には、個人向けのアプリケーションとして開発しているので、マルチユーザーになるとこのような問題が出てくるということもありますね。マルチユーザーの場合、そもそもタギングを共有すべきなのか、という疑問もあります。

マルチユーザの場合のタギング

マルチユーザの場合のタギングについてですが、owner以外のユーザはこちらで書かれているinbox的なタグしかつけることはできないようにしておいて、inbox以外のタギングはownerがinboxを外しながら行うということにしてはいかがでしょうか。
そうするとownerに整理しなければならない負担は生じますが(分類するまでもない話題はinboxを外して無タグで放置もあり)、未整理のまま雑然とするのは防ぐことができ、タギングもownerがイメージした状態を保つことができそうです。

マルチユーザーの運用としてはそれしかないような感じがありますね。情報の構成を担当する人と情報を入力することに集中する人に分ける。情報を構成する人はowner一人にしておかないと「船頭多くして船山に登る」状態になるぞと。
それをシステム側の制限として表現するかどうかは、いかにシンプルに実現出来るかにかかってきますね。複雑な権限管理はあまり導入したくないところです。ですので、例えば、inboxタグというよりも、タグが付いていないフラグメントを検索する機能は将来的に追加したいと思っているので、owner以外はタグ付けをできないようにする、という手もありますね。

単なるキーワードではなくて、minakajiさん的には重要な分類になっている、ということなのではないでしょうか。
その時点でイメージしている「私的には重要」な枠組みみたいなものがあって、個人的にはそのタグで分類されていると
  1. 頭の中が整理されて理解の助けになっているように感じられる
  2. キーワードを失念することなくいつでもこのタグで情報が取り出せるという安心感が感じられる
という2つの効果があるように思うのですが、時間が経つと「何でこんなタグ付けしたんだろう」と全く無意味に感じられることもあります。
ですので正確に言うと「その時点で私的には重要」という状態でタグを付けています。
だけどそれでいいのかもしれません。Piggydbは再分類したければ簡単にタグの付け直し、renameができますし、何よりタグのタグ付けという強力な仕組み(これは分店時の在庫引き継ぎ問題を低コストで解決します)がありますからタグの付け直しのコストはそれ程高くありません。先日、実際にタグの総整理を行いましたが、頭の大掃除をしたようなすっきり感すら感じられました。
シングルユーザならばこれでいいんでしょうけれどね。

→ ...

1. 頭の中が整理されて理解の助けになっているように感じられる
理解というのはメタ的な領域のことを指すと思うので、これはPiggydbが(というより私が)重要だと思う部分です。#241でも言及しましたが、Piggydbでタグとつながりを分けているのは、メタ領域と具象領域を意識的に行ったり来たりできるようにしたいということがあるからです。当面はこのテーマをいかに浸透させるかが課題になると思っています。というのも、この二つの違いというのが一般的には案外理解されていないかもしれない、という印象を持っているからです。実はプログラミングの世界でもこの二つが混同されるケースが多いというのは比較的有名な問題になっていたりします。こういった混同をできるだけ避けるようにうまく誘導するのが目標です。
2. キーワードを失念することなくいつでもこのタグで情報が取り出せるという安心感が感じられる
これも意図としては、知識の地図を作ろうということなので、その時点では恣意的かもしれませんが、1と相通ずる部分があると思います。本当に恣意的だったのかどうかは事後的にしか分からないということもあります。後になって自分が漠然と考えていたことが形になってくる可能性がありますし。
しかし、こうやって考えると「キーワードとタグを混同しない」というのは、ちょっと敷居の高いルールになっちゃいますね。ちょっと考え直さないと。
何が問題になるのかと改めて考えてみると、やはりタグの数が増えていくに従って全体を把握できなくなり、結果的にタグでの検索を利用しなくなる、結局のところ全文検索だけを使うという状態になることでしょうね。こうならないためにはやはりタグで何を表現したいのか、何のためにタグ付けするのかを意識する必要があるのではないかと思っていて、それが「キーワードとタグを混同しない」というルールにつながったりしています。